包丁の選び方は種類以外も材質もこだわる!プロにも聞いたおすすめ!
以前の記事で、初心者の包丁の選び方として、
「包丁の形状」に焦点を合わせて選ぶ方法を書きました。
本記事の前にお読み頂くと、より伝わりやすいと思いますが、
何より気になる方はご覧くださいね!
そう!包丁を選ぶ中で形状は大切です。
特にこれから料理をするに当たって、
特殊な包丁を購入しても意味がありませんから。
でも、慣れてきたのであればもう少し良いものや、
細かな部分でより良い仕様のものを選ぶと、
より料理に対するモチベーションも上がるかもしれません。
そのような訳で、今回は前回の形状からもう少し入って、
材質などの仕様についての選び方を紹介しますね。
包丁の材質でおすすめなのは?セラミックには決してすべきでない理由?
まず材質についてです。
「包丁」には簡単に分けて3つの材質があります。
・鋼
・ステンレス
・セラミック
それぞれの特徴は以下となりますが、
より自分に合った包丁選びをするなら
長く包丁を使うことができるでしょう。
『 鋼 』
洋包丁にせよ和包丁にせよ、高級な包丁では「鋼」が使われます。
鋼の使い方は2種類あり、
「割込(もしくは二層)」と「本焼」があります。
割込、あるいは二層の包丁は、
刃の部分のみ鋼で、それを地金という軟鉄で挟むか、
重ねるものです。
鉄で出来た包丁として一般的な造りで、
適度なお値段で購入できます。
対する本焼の包丁の場合、
全てが鋼で出来ており特殊な処理をすることで、
刃の部分だけ固さを変えているものです。
これは高級な包丁で使われます。
鋼の包丁のメリットとしては、
「切れ味の良さ」と「メンテナンスのしやすさ」と
考えています。
鋼の包丁を綺麗に研ぐならば、
その鋭さはステンレスなど目ではありません。
吸い付くかのように食材に刃が通っていく感じ…
とても気持ちいいものです。
ただし、手指の傷は気を付けてください。
そして、メンテナンスという面では、
砥石で研ぐ際の研ぎやすさというのがあります。
ステンレスは……研ぎにくいです。本当に。
研ぎやすいと何が良いか。
一部刃こぼれしたとします。
研ぎます。
包丁が少し小さくなりますが、刃こぼれがなくなります。
いわば、刃こぼれの周辺部分を研いで削り落としたのです。
そのため、メンテナンスが容易で、
最終的に長く使いやすい包丁と言うことが出来ます。
ただ、鋼の包丁にもデメリットがあります。
鉄ですから、当然錆びます。
特に料理で使う以上、水分がありますし、肉などは脂もあります。
定期的なお手入れをしていないと、
すぐに切れ味が落ち、錆びると包丁が悪くなります。
特に、柑橘系など酸の強いものを切ってしまうと、
一発で刃が悪くなります。
それに、鋼ですから当然硬いので、
無理な切り方をすると刃が割れる可能性もあります。
『 ステンレス 』
現代の包丁で、最もポピュラーな材質です。
ステンレスの特徴として、
「錆びにくい」、「切れ味を保ちやすい」
というメリットがあります。
ステンレスですから錆びにくいのは当然。
酸性の強いものだって問題ありませんし、
さっと水洗いで終わりです。
洗った後も包丁立てで自然乾燥させればOK。
時間の無い方の友です。
それに、切れ味が落ちにくいのもメリットです。
いわば、摩耗しにくいということです。
皆さんのご自宅の包丁はいかがですか?
これまで研いだことない、という方もいらっしゃると思います。
それほど切れ味が悪いというのが体感しづらいのです。
さて、デメリットは何でしょうか。
1つには、鋼ほどの鋭さは得られない、ということです。
確かに最近のステンレスでも鋭いものは多いですし、
プロ用包丁でもステンレスのものは沢山あります。
ですが、あの鋼独特の吸い付くような切れ味というのは
ステンレスにはないです。
少なくとも私が使ってきた限りですが。
最近は合金の技術も凄いですから、
基本的にステンレスも鋭いのが沢山あるんですよね。
流石日本。
さて、もうひとつはメリットでもある点です。
摩耗しにくいというのが、逆にデメリットでもあります。
摩耗しにくいというのは、つまり刃が減りにくい。
すなわち、「研ぎにくい」のです。
鋼であれば研ぎ終わっている時間で、まだ研ぎ上がらない
ということもあります。
本当に硬いんです。
無駄に砥石だけ消費しているんじゃないかと思うほどです。
特に刃こぼれした際の研ぎ直しは大変。
店に行った方が楽かもしれませんね。
慣れてくると、研げるようにはなるのですが…。
電動砥石欲しいです。
それと、鋼の包丁と違って、
研いだ時の「刃が付いた」感覚があまりないのが
個人的には苦手です。
でも、なんだかんだバランスが良いのはステンレスかなと…。
『 セラミック 』
「人工の陶磁器」、というか石……。
身も蓋もない言い方をしてすみません。
あまりセラミック包丁には良い思い出が無いんです。
個人的事情は置いておいて。
セラミックの特徴は、「メンテナンスいらず」と言うことです。
切れ味が変わらない、錆びない。
なんて素晴らしい包丁。
本当に鋭いんですよ、
これ。一度指をめっちゃ怪我しました。
それだけ切れ味が良いのです。
しかも熱に強い。
食洗機に入れたって平気です。いや、絶対とは言いませんが。
錆なんて当然起きませんから、悪くならない。
さて、デメリットですが。
「割れやすい」、「研げない」という2点でしょうか。
カボチャみたいに固い野菜に刃を入れます。
切りますが、間違ってひねってしまいます。
割れます。
結構あっさり割れます。
それに、落とすと割れます。衝撃に弱い。
これは金属製の包丁でも発生はするのですが、
セラミックはこれが起きやすい。
そして、「研げない」。
摩耗は大変起きづらい。というか、人の手じゃ無理。
ステンレスの部分でもお話ししましたが、
摩耗しないということは、
「切れ味が変化し辛い」と共に「研げない」ことになります。
そのため、刃の一部でも刃こぼれすれば終わり。
研ぎ直しが出来ません。買い換えましょう。
こう考えてくると、初心者+αくらいでしたら、
無難に「ステンレス」が良さそうですね。
包丁は知れば知るほど奥が深い!オーダーメイドで私がこだわった部位!
私が本気で包丁を買う際、
「こんなところ気にしているよ」という内容です。
本音、趣味です。
しかも、これを全部詰め込んだ包丁ですが、
一度見積もり出したらバカみたいな値段になりました。
具体的に言うと諭吉さん7人です。
とはいえ、使いやすさとか考えに考えた分でしたから。
…オーダーですし。
さて、1つ目。
包丁の「角」、正式には「アゴ」と呼ばれる部分ですが、
ここの仕上げは気にしています。
料理をする際、包丁の柄だけを握ることなんてしません。
もっと刃に近い部分を持ちます。
大体、親指と中指の第一関節辺りで平を挟みます。
そうすると、アゴに中指の腹が当たります。
痛いです。
ですから、アゴがきちんと面取りされて、
磨かれているものを選びます。
2つ目。
包丁の「背」、正式には「ミネ」の部分。
ここに人差し指を乗せて作業する場合もあります。
痛いです。
ここも面取りと磨きがされているとなお良し。
あとは、和包丁に限りますが、
柄は楕円形ではなく八角の方がホールドしやすいです。
こんなところでしょうか。
「青一」「白二」「銀三」「V10」など悩み出すとキリがないので。
自分がオーダーの際はそこも指定します。
まとめ
そのようなわけで、
初心者から少しレベルアップされた場合は、
この辺りも気にしつつ包丁を買うと良いですよ、
というお話です。
基本的にはステンレスがオススメかなと思います。
ネットで下調べをする際、
親切な包丁専門店のホームページですと
「切れ味」「研ぎやすさ」などの項目を記載しており、
「☆」や「○」でランク分けしているので見やすいですよ。
出来れば、現物を手に取るのもオススメです。
私はそのために大阪まで行きました。
大阪の方は親切に教えてくださいましたし、
包丁専門店では現物を触らせてもくださいました。
包丁専門店は色々な種類をおいてありますので、
同じタイプの材質違いというものもあり、助かりましたね。
是非、皆さんの選ぶ包丁が、
皆さんの料理での良いパートナーでありますように。