ツツジの蜜には毒性がある!?無毒の種類の見分け方や症状と対処法!
公園で子供と遊んでいると、よくツツジの花を見かけます。
ピンクやオレンジ色の大きな花で、根本を吸うと甘い蜜がでます。
この蜜に毒性があることを知っていますか?
「もしうちの子が吸ったら…。」
考えると怖くなってきます。
この記事では、
という疑問にこたえていきます。
具体的には、
の順で解説しています。
数分で読めるので参考にしてみてください。
ツツジの蜜は毒性が!?無毒種の見分け方や正しい吸い方はあるの?
毒性があるのは『レンゲツツジ』という種類です。
レンゲツツジは蜜・花・茎・葉にいたるまで毒性があります。
高さ1~2mくらいの低木で、
5~6月の初夏に直径5㎝ほどの大きな花をつけます。
北海道西南部・本州・四国・九州の広い範囲に分布しています。
花は鮮やかな朱色で、南へ行くほど黄色くなります。
よく見かけるピンク色のツツジは、ヒラドツツジという種類で毒性はありません。
色以外の違いは、
- 花の先端が少し尖っている。
- 葉の数が少ない。
- 枝が細かく分かれている。
などがあげられます。
色以外は区別がつきにくく、ヤマツツジなど並べないと分からない種類もあります。
専門家でなければ、はっきり見分けるのは難しいでしょう。
ツツジ科・ツツジ属は850種類もあり、多くが園芸用に植えられているからです。
各自治体のホームページでも、
レンゲツツジは『間違えやすい有毒植物』と記載されています。
本来は日当たりの良い高原や湿地に自生する植物です。
しかし比較的かんたんに人工交配が可能で、多くの園芸種がつくられています。
公園や住宅の庭木に咲いている割合は、かなり高いでしょう。
食中毒になった事例があります。
トルコでは、レンゲツツジの蜜を吸った蜂のハチミツを食べて、
中毒症状がでたというパターンもあります。
「毒性がないヒラドツツジなら、蜜を吸っても大丈夫なのか?」
「正しい吸い方はあるのか?」
はっきり言います。
正しい吸い方があったとしても、やめた方が良いです。
専門家が「吸わない方がいい」と言っているからです。
トルコの事例のように、レンゲツツジの蜜を吸った蜜蜂が、
毒性のないツツジに付着させる危険もあります。
ハチミツをつくる日本の養蜂業者は、
レンゲツツジが咲いている場所では蜂を放さないそうです。
ツツジの毒を摂取すると症状が時間差で表れる?その場合の対処法は?
毒性を摂取してから数時間で中毒症状がでます。
有毒成分グラヤノトキシン(ロドトキシン)類が、中毒をひきおこすためです。
具体的な症状は以下です。
- 知覚過敏
- 嘔吐(おうと)
- 下痢(げり)
- 手足のしびれ
- 痙攣(けいれん)
- 呼吸困難
重症だと歩行困難なり、全身麻痺におちいる場合もあります。
ただ、回復は早く致死率は高くありません。
帰宅後の子供に上記の症状がでたら、まず医師の診断を受けてください。
レンゲツツジの蜜を口に入れた可能性があるからです。
毒性は、摂取してから数時間後に中毒症状がでます。
そのため、他の原因を疑ってしまいがちです。
呼吸困難や痙攣のような重い症状なら、原因がなんであれ病院にいくでしょう。
しかし知覚過敏や下痢だと、市販の薬で対処するだけの可能性があります。
致死率が低いとはいえ、放置しておいて良いことはありません。
レンゲツツジによる中毒症状を疑ってください。
全身麻痺や呼吸に異常が見受けられる場合は、重症かも知れません。
すぐに最寄りの病院に連れていきましょう。
まとめ
ツツジの毒性や見分け方は次のとおりです。
中毒症状と対処法については次のとおりです。
- 毒性を摂取してから数時間で中毒症状がでる。
- 嘔吐(おうと)、下痢、痙攣(けいれん)など。
- 重症だと歩行困難や全身麻痺になる。
- 回復は早く致死率は高くない。
ツツジは色以外の違いが見分けにくい植物です。
大人でも間違える危険があります。
理解するは難しいでしょう。
誤って毒性を摂取するくらいなら、さわらせない方が無難です。
少し離れたところから、目で見て楽しむのが良い対処法です。